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偽アルドステロン症の説明をするのに必要な情報だったので作成しました。

アルドステロン|作用や合成経路等

アルドステロンの基礎的な説明です。

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アルドステロン

アルドステロンは、腎臓の集合管上皮の主細胞を標的とするホルモンです。

色々作用はありますが、結果的には尿細管からNa⁺と浸透圧によって調節される水の再吸収を促進する働きです。

基準値

30~160pg/mlが基準値です。
ホルモンなだけあって少量ですね。

主な作用

Na⁺の再吸収の働きが主

Na⁺チャネルと、Na⁺ポンプの遺伝子発現の調節をします。
血圧調節にこの系が最大効果を発揮するには48時間程度かかるようです1)

具体的なアルドステロンの働き

アルドステロンには即時的な反応と、遅延的な反応があります。

即時的な反応

細胞膜のアルドステロン受容体に作用し、Na⁺/H⁺交換反応を刺激します。
このアルドステロン受容体はMRとは異なり、「核内受容体ではない受容体」とされ、存在が示唆されています。4) 5)

遅延反応

核内受容体(鉱質コルチコイド受容体:MR)を介して、ナトリウム交換に関わる蛋白の発現を促します。これは核内受容体のクラスⅠに該当します。
発現する蛋白は、具体的には
ENaC(アミロライド感受性・上皮性Naチャネル)、
Na⁺-K⁺-ATPase
Na⁺,K⁺,Cl⁻共輸送体(BSC-1)
等です4)

合成

ステロイドホルモン合成
イラストレイテッドハーパー生化学p564より
ステロイドホルモン合成
イラストレイテッド生理学p495
アルドステロン
イラストレイテッド生理学p494
アルドステロン
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/9/97_2150/_pdfより
アルドステロンシンターゼ

アルドステロンは、副腎皮質の球状層でアルドステロンシンターゼ(アルドステロン合成酵素)によって合成されます。
(球状層のみアルドステロン合成酵素が発現)

アルドステロン合成の刺激は大きく2つある

アンギオテンシンⅡによる一次的な刺激と、二次的な刺激である血漿カリウム値によって調節されています。3)

詳しくは、Ang-Ⅱが受容体に結合してカリウムと協力して、合成経路の最初の段階(コレステロール→プレグネノロン)を活性化します3)

球状層には17αヒドロキシラーゼが無いため、そこではコルチゾールになったりはしません。18-ヒドロキシラーゼはたくさんあります。

※ACTHは他の副腎皮質ホルモン調節には不可欠ですが、アルドステロンにおいては最終段階の刺激物質としてはそこまで重要ではないとされています2)
大事なのはアンギオテンシンⅡと血漿K⁺、循環血液量です。※ACTHもアルドステロンの刺激に関与はしています。

血中に放出されると、アルドステロンはアルブミンと低い親和性で結合しています。また、アルドステロンの半減期は約20分です。2)

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アルドステロンブレイクスルー

アルドステロン合成の刺激となるアンギオテンシンⅡのお話です。

臨床で、ACE阻害薬やARBを使用している患者では普通アルドステロン値が低下しますが、低下した後(約半年後くらい)に、約3割〜5割でアルドステロンの値が上昇するという報告があります。
これはアルドステロンブレイクスルーと呼ばれる現象です。

原因としては、通常のレニンアンギオテンシンカスケードとは異なる機序でのAngⅡ生成経路が考えられます。(色々あるのですが、特定はされていません。)

具体的には
①Map Kinaseカスケード
②キマーゼ経路
③AT₂受容体活性化によるもの

があるようです6)
AT₂受容体は降圧の方向に動かすのが原則7)8)のはずなので、個人的に③は納得いかないところですが、そういう見解もあるようですね。

MAPキナーゼ経路は幅広く存在すると思うのでよくわかりませんが、とにかくMAPキナーゼ経路が活性化するとアルドステロンは分泌されるようです9)


②は簡単です。アンギオテンシンⅡには全身性のもの(ACEによる合成)と、
組織性(キマーゼにより合成されるもの)があります。

キマーゼ経路
最新薬理学p72より


ACEを阻害してもキマーゼは生きているので、そこからアンギオテンシンⅡが生成され、アルドステロンが合成されるものと思われます。
ACEもキマーゼも、切っているところは同じみたいですね。違う酵素なのに不思議です。

以上です。追加した方が良いかもしれない情報等あればSNSとかまでお願いします。右の方からリンクあると思います

1)イラストレイテッド生理学p288
2)イラストレイテッド生理学p495
3)ベインズ・ドミニチャク生化学p226
4)アルドステロンの作用機構と病態における 新たな役割の解明と最新の治療
5)3.アルドステロンの基礎と臨床:新たな展開を前にして 1)アルドステロンの生化学と生理作用
6)アルドステロンブレイクスルー現象
7)腎内アンジオテンシンII受容体の分布と機能
8)アンジオテンシンタイプ2受容体を介した血管弛緩機構
9)アルドステロン分泌因子 BMP-6 の制御による 新たな食塩感受性高血圧の治療を目指した基礎研究

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