胃がんなどのレジメンに入ってくる薬です。
Contents
レボホリナート | ホリナート | 作用機序や代表レジメンの他何が違うのかを簡単に考察
各論としてレボホリナートはどのようなものかということを書いたページです
商品名・代表レジメン
それぞれ説明していきます。
商品名
アイソボリン
レボホリナート
等があります。
代表レジメン
代表的なものを説明していきます
胃がん
レボホリナート・フルオロウラシル療法
結腸・直腸がん
レボホリナート・フルオロウラシル療法
レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法(FOLFOX等)
があります
副作用
基本的にはレボホリナートカルシウム自体にはほとんど副作用がないとされています1)
普通は、目的がフルオロウラシルの作用増強のため
フルオロウラシルの副作用を考えると良いでしょう
フルオロウラシルの記事はこちら→https://www.pharma-informations.com/5-fu/
作用機序
レボホリナート自体は活性型葉酸製剤です1)
インタビューフォームではこのように記載されています。
レボホリナートは細胞内で還元され、活性代謝物の 5,10 メチレンテトラヒドロ葉酸 (5,10-CH2-THF)となる。この 5,10-CH2-THF はフルオロウラシルの活性代謝物であ るフルオロデオキシウリジン一リン酸(FdUMP)、さらにはチミジル酸合成酵素(TS と強固な三元複合体(ternary complex)を形成し TS の解離を遅延させることにより フルオロウラシルの抗腫瘍効果を増強させる。
レボホリナートIF
チミジル酸合成酵素阻害作用を増強させる作用
非常に難解な文章ですが、おそらく
このCH₂−THF−FdUMP−TS という複合体を形成させて、TSの解離をより遅延させるということでしょう。
フルオロウラシル(FdUMP)のTS阻害作用は非可逆的だったはずなので遅延もクソもなかったと思いますが、沼にハマるので突っ込まないでおきます。
レボホリナートの説明自体はこんなもんですが、調べていて、
ホリナートカルシウムと似てるけど…
って思ったので、そのへん調べたことをさらっと書きますね。
ホリナートカルシウム
商品名はロイコボリンです。
適応・使用用途
レボホリナートはフルオロウラシルの抗がん作用増強でしたが、
ホリナートカルシウムの適応は異なります。
そして、この適応についても、錠剤25mg規格か注射かで異なるということに注意が必要です。
葉酸代謝拮抗薬の毒性軽減
注射剤形のホリナートカルシウム・ホリナート5mgの適応は
メトトレキサート毒性軽減です。
テガフール+ウラシルの抗腫瘍効果増強
ホリナート錠剤25mg規格の適応では、抗腫瘍作用増強の適応があります。
結局は似たようなもの
レボの形をとってるかどうかなので、
適応も重複してることを考えるとそんなに違いはないっぽいですね筆)
参考
治療薬マニュアル2019
がん治療薬まるわかりbook
最後に
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